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「今だから話せる佐藤のコラム 第8号」(初めての海外生活8)

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┃◆┃(公社)いわき産学官ネットワーク協会News  2017.10.29   
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┃  「上海レポート」でお馴染みの佐藤忠幸氏より
┃ 『今だから話せる佐藤のコラム』が届きましたのでお知らせいたします。

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 中国での会社設立・販路拡大等を支援している、
(公社)いわき産学官ネットワーク協会アドバイザーの佐藤忠幸氏から
「今だから話せる佐藤のコラム 第8号」(初めての海外生活8)をお届けいたします。

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◇「今だから話せる佐藤のコラム 第8号」(初めての海外生活8)◇

  マレーシアでの社員旅行
                                    
                                   佐藤忠幸
 秋ですねー。
 とは言いながらもここ数日は初冬の気候、10月としては数十年ぶりの寒さとか、慌てて冬服を出しました。
おまけに超大型台風来襲とか困りましたねー。
ご近所のせせらぎ緑道にはコマユミはじめ紅葉が始まったと思ったらもう散り始め、真っ赤なブラシの木や白いアベリアも盛りを過ぎてしまいました。
代わりにキンモクセイが橙色の花盛りです。植物は季節に敏感ですね。
我が家のキンモクセイは剪定時期が悪かったため残念ながら今年は少ししか咲きません。

 10月9日は体育の日です。
1964年東京オリンピック開会式の10日に因んでその日が体育の日となり、学校の運動会開催日でした。
後に3連休にしたいとのことで第二月曜日に変わり、そのおかげで10日に運動会をする学校は殆どなくなったようです。
開会式に10月10日を選んだ理由は、過去数十年間の統計で最も気候が良く晴れの日が多かったからです。
そのせいか10月は各学校や昔勤めていた会社など各種OB会が重なっています。
昨年まで随分さぼって数年に一回しか出なかったのですが、今年は極力出席しました。
数十年ぶりに出会うメンバーもおり懐かしいひと時を過ごしたものです。

 その行先でいたく興味を持たされたひとつが、福島県の磐梯熱海温泉です。
近くに「野口英世記念館」など野口英世ゆかりの所がいくつかあったからです。
どうしてそれが磐梯熱海に?と思ってホテルの方に伺ったら、磐梯熱海は英世の生まれ故郷が近いのですね。

野口英世が気になったのは、私の住む富岡町の隣、長浜町にも「野口英世記念館」があるからです。
そこに横浜検疫所長浜措置所という施設があり、その中に「長浜検疫所」の遺構(遺産)が明治の姿を残しています。
この施設は明治28年に建てられ、今でも細菌検査室(野口英世記念館)、事務棟、宿泊棟が記念館・資料館として保存され、一帯を野口英世公園とも呼んでいます。
ここに、野口英世は明治32年22歳の時に、北里柴三郎の推薦で医官補として赴任し、同年にはペスト菌を発見するという偉業を成し遂げました。
明治33年には渡米し、欧米や中南米、アフリカで活躍しノーベル賞候補に3回も選ばれたことなどは誰でもご存知なことです。
しかし、彼が1年間を我が町ご近所の施設に勤め、世界で活躍するきっかけを作ったことは大部分の方が知らないでしょうね。

 とにかく、10月は日本国内旅行を楽しんでいます。そこで、思い出したのがマレーシアでの旅行です。
個人的なマレーシア国内旅行やマレーシアを起点とした海外旅行、そして日本人出向者とそのご家族での海外旅行など色々と思い出します。
今号で紹介したいのはマレーシア現地法人の社員旅行です。
色々な記憶と記録を掘り起こしてご紹介いたします。

【マレーシアでの社員教育と社員旅行】
 社員旅行は私が赴任した翌々年の1992年から一泊か二泊で開始しました。
旅行目的は「当然」友好親善と福利厚生そして研修です。
当時の会社スローガンは「Technology we have. Future is ours」という大それたもの、これに沿って、旅行には必ず私の講演を含めた研修会が盛り込まれました。
したがって旅行のタイトルは「〇〇(行先) Seminar +Trip + Annual Dinner」です。

温泉の少ないないマレーシアですから社員旅行といっても、海岸リゾートか高原リゾートであまり変化を持たせられないのが残念です。
しかし、当時のマレーシアはまだ貧しかった時代ですので社員からは随分感謝されました。

 行く時期は、毎年気候のよい10月頃です。
11月から3月頃までは雨季となり、旅行は避けた方がよい時季です。
雨季と言っても日本の梅雨とは全く異なり、夕方スコールが数十分ザーッと降るだけ、ちょいと雨宿りするだけで済みます。
したがって、マレーシアでは天気予報には誰も気を使いません。
ただし、東海岸や山岳地方では豪雨が降ることもあるので要注意です。
乾季は熱帯地方ですから暑いのは当然です。
でも、私が滞在していた時期の最高気温は殆ど31℃以下であり33℃を超える日は滅多にありません。(シンガポールは赤道直下ですので3℃ぐらい暑かったと思います)
したがって、夏に日本へ帰国すると「日本はこんなに暑いのかー」とがっかりしたものです。

【旅先は大リゾート地】
 毎年の旅行先と予算は、私たちでは彼ら彼女らの嗜好も習慣も分かりませんのでローカルスタッフにお任せで、親会社にも聞きません。
全社員に参加してもらいたいのですから何の宗教でも食べられる食事を出してくれるレストランがあることが絶対条件、そして研修会場も必要と、選択に苦労したようです。
したがって、自然的に大リゾート地の有名ホテルが選ばれました。
以下に毎年の旅行先を紹介します。

 20数年前のことを何故覚えているのか?
実は旅行で配った記念シャツで分かったのです。
毎年、旅行先で行先や旅行目的(タイトル)をプリントした記念のTシャツを配りました。
これを全員が着用して研修会やパーティーに出席するわけでなかなか壮観です。
もちろん私ももらいました。記念に数枚残してあった中の一枚に1992年から98年までの行先がプリントされていたので分かったというわけです。

◎1992年 キャメロンハイランド(Cameron Highlands)
クアラルンプールの北約150km、パハン州にある高原リゾートです。
標高が1,500mを超えるため、年間を通じて気温が20℃前後と涼しく紅茶の名産地でもあります。
タイのシルク王がここで謎の失踪をとげ、松本清張の小説「熱い絹」の舞台になった国際的リゾート地です。

◎1993年 チェラティンビーチ(Cherating Beach)
マレー半島東海岸クアンタンの北約30kmにある東海岸随一の海岸リゾートです。
もともとは小さな漁村でしたがアジア初の"クラブメッド"によって一躍有名な海岸リゾートで海亀の産卵地としても有名です。
私もそれを見ようと夜の産卵ツアーに参加しましたが、あいにくその日は産卵しませんでした。

◎1994年 ランカウイ諸島(Langkawi Island)
マレーシア最北部、インド洋に浮かぶ140 の島々から成る穏やかな群島です。
ほとんどは無人島で対岸はほぼタイというリゾート地です。
多くの野生動物が保護されていることから、ユネスコのジオパークとして登録されている自然よし、泳いでよしというリゾート地でした。
しかし、イスラム教徒のマレー系女子は誰も泳ぎませんでした。

◎1995年 ティオマン島(Tioman Island)
ジョホール州メルシンから、北東へ約56kmの島です。
前年とは反対側の南シナ海の南部、ほぼシンガポールに近い海に浮かぶ熱帯の孤島です。
周りの海は泳ぐというよりも潜ることを楽しむ美しい海でした。
ディナーパーティーの海鮮料理は大変豪華だったと記憶しています。

◎1996年 ゲンティンハイランド(Genting Highland)
クアラルンプールから東へ約1時間、パハン州にある標高約1,700mの高原です。
マレーシアでの唯一政府公認カジノなどがある一大高原リゾートで、アジアのラスベガスとも称されます。
カジノにはヘリポートもありシンガポール、中国ほかアジア中から金持ちが訪れます。
イスラム教徒は賭博が出来ませんが、カジノ以外に各種テーマパークやショッピングモール、ゴルフ場があり誰でも楽しめるリゾートです。
熱帯の中の冷涼な気候のため高原自体が雲に隠れるなど絶景をかもしています。
しかし高級過ぎて一般人では泊まれず多くの人が日帰りです。
そこへ泊まれるということで社員は大はしゃぎでした。

◎1997年 インドネシアのメダンとトバ湖(Medan Lake toba)
社員旅行としては異例の海外旅行、インドネシアのスマトラ島北部メダンです。
スマトラ島はマレーシアとはマラッカ海峡をはさんだ西側対岸にあります。
殆どの社員が初の飛行機であり海外旅行、行く前から興奮していました。
メダンは、スマトラ島観光の最大拠点で、近くには超巨大噴火で出来たカルデラ湖のトバ湖があり、湖の真ん中にある島には温泉が湧いておりそれが温水プールの様になっています。
この時ばかりはマレー系女子も大はしゃぎで泳いでいました。もちろん洋服みたいな水着で。
インドネシアは大多数のマレーシア人のルーツですから言語はマレー語とほとんどが同じです。
したがって、言葉の点では外国へ行くという不自由さはなかったようです。

◎1998年 ポート・ディクソン(Port Dickson)
クアラルンプールの約100Km南部にあるリゾート海岸です。
英国統治時代は貿易港として栄えたため今でもポート(港)と銘打っています。
クアラルンプールから比較的近いため、週末には家族連れなどの客で混み合います。
我々は憧れの「水上コテージ」の一画を借り切って泊まったため静かな一晩を過ごせました。
海上のお離れですよ!

1998年から99年にかけて会社規模を大幅に縮小(この事情は別途)し、99年7月には私も帰任しましたので、社員旅行は98年が最後だったようです。

【ホテルに着いたらまず研修】
 社員旅行と言っても、全額会社費用とするためには研修会を組み込む必要があります。
ローカル役員はそのために私に喋ってくれと頼んできました。
形式的・儀式的に喋ってくれればよいと思ったようですが、頑固な私はそれを許しません。
会社スローガン「Technology we have. Future is ours」をこの機会を利用して徹底させようとしたのです。
もちろん日常活動を通じて徹底していたつもりですが、その総仕上げの場として活用しました。
お客様第一の理由と姿勢、そのための品質管理のあり方、形式的な検査ではなく真心を込めたものづくり、仕事に対する姿勢などを毎年詳しく厳しく唱えたものです。
また、旅行先での研修は上からの一方通行的講演ですので、日ごろの活動が問題です。
各会議、職場巡回などの機会を通じて、下からの意見や悩み、要求を真摯に吸い上げる努力をしていなければ講演も無駄になります。
旅行での研修は、あくまでも日常の教育啓蒙活動に対する総仕上げです。
さすがに皆さんこの場面だけは緊張して聴いてくれ、誰も寝ていなかったことを嬉しく思ったものです。

【最も楽しいAnnual Dinner】
 研修後若干の自由時間の後、「Annual Dinner Party」の開始です。
 まず職場対抗演芸会です。
職場内のコミュニケーションやチームワークそして管理者の統率状態などがよく表れます。
これが旅の最大の成果かもしれません。昔の日本企業の社員旅行も同じでしたね。
毎回私が審査委委員長を命じられましたし、ポケットマネーで社長賞を出しますので緊張して観覧したものです。
最後は空くじなしの大抽選会。
このため多くの取引先から景品を募ったものです。一等賞はTVだった時もありましたよ。
 ディナーが始まるともう大騒ぎです。
でも酒を飲むのは日本人だけだったような気がします。
中国系やインド系は宗教的には飲んでもよいのですが、何故かほとんどが飲みません。
酒は一方的に注がれるだけで大変でした。
皆は酒も飲まずによくもあれだけ騒げるものだと変に感心したものです。
でも懐かしいよい思いでしか無いのが嬉しいですね。

 最近、日本を代表する大企業の問題が新聞紙上を賑わしており嘆かわしい限りです。
メイドインジャパンの看板が引きずり降ろされた感じすらします。
どこも、社長が謝り何かの約束をしていますが「あれは上の者が仕方なく他所に発言したこと・・・」で全てが終わっているように感じます。
そうならないための地道な日常活動はしていないのでは?と心配する昨今です。

 長文で申し訳ありません。この続きは次号で。
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