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上海レポート12月号(注意書き)

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┃◆┃(公社)いわき産学官ネットワーク協会News  2016.12.27       
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┃  「中国への企業進出セミナー」でお馴染みの
┃  佐藤忠幸氏から『上海レポート』が届きましたのでお知らせいたします。

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 現在、中国は上海に事務所を構え、
中国での会社設立・販路拡大等を支援している、
(公社)いわき産学官ネットワーク協会アドバイザーの佐藤忠幸氏から
「上海レポート」12月号をお届けいたします。

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◇上海レポート12月号(注意書き)◇

急に寒くなりましたが皆さま如何お過ごしですか。
私は数年ぶりに風邪をひいて四苦八苦しました。
やっと小康状態となり、ホッとしているところです。
日本へ帰国して半年過ぎましたが、困ったことに未だ日本に慣れません。
それは、私が中国で16年間も生活し、各企業で指導してきた内容(日本に見習え!)とかけ離れているからです。
今月は街で拾ったそんな課題を中心に報告いたします。

日本の街に出るとやたらに「注意書き」の張り紙が目に付く。
*交差点に行けば「交差点事故防止中、運転注意」ののぼりが何本も立っていた。
*横断歩道には、歩行者優先。歩行者に注意の表示がある。
*施設の食堂の壁には手の洗い方や食器の洗い方が詳しく書かれていた。
*男子トイレは「一歩前に立て」。洋式トイレなら「使用後は便器カバーをしろ」
*電車などでは優先席の電話禁止や席の譲り合いが書かれていた。
*エレベーターやエスカレーターでも注意書きだらけ。
さらに放送でうるさく指導し、注意喚起している。

しかし、それを守っている人は殆どいない。
誰も守らないから注意書きが必要なのだろうが、注意書きが多すぎて麻痺しているのか効果に疑問がある。

同じような注意書きは中国上海にも多くある。
しかし、最近は少し変わってきたようだ。
本年3月から各所に掲示された張り紙「やってはいけない十箇条」をご覧願う。
①違法駐車しない
②乱れ運転しない(自転車、電動自転車なども交通法を無視していい加減な乗車をしない)
③歩行者も道路横断時に信号無視しない
④外環状線以内はクラクションを鳴らさない
⑤交差点内でむやみに留まらない
⑥違法車線変更しない
⑦一方通行違反しない
⑧公共バス専用車線を走行しない
⑨ナンバー無し、許可証無しの車両を運転しない
⑩白タクに乗らない
注意項目としてはつまらんものばかりだ。
しかし今回の、上海のすごいところは、ただ広告を出し、ポスターを貼っただけでは済まさず、『交通大整治』として、大運動を展開したことである。

まずは、新聞、ラジオ、テレビ、インターネット、雑誌、ウイチャット、液晶ポスター、携帯メッセージ、地下鉄車内テレビなどメディアを総動員しての宣伝活動を今も継続中。
さらに、公安局長自らテレビやラジオに出演しうったえている。
そして、この十カ条は、各企業で社員に「確かに読んで理解した」というサインまでさせている徹底ぶり。
「見ていない」「聞いていない」とは、絶対に言わせない作戦である。

もちろん、現場も厳重取り締まり。
交差点には、過去の公安(警官)と交通指導員(民間人)の他に、公安補助警察という警官そっくりの恰好をした人が4,400名も動員されて取り締まっている。

これらが始まった本年3月からは、意識が急激に高まり渋滞や事故も激減した。
今はやや増えてきてはいるが運動前に比べれば大改善だそうだ。

上海市は節目ごとに大きく改革し近代都市に生まれ変わっている。
最初の都市改革は、2000年に開催された上海APECである。
この時、タクシーは全て新車に変わり同時に他の乗用車も綺麗になった。
公衆トイレが大量に新設されしかも間仕切りのある近代的なトイレとなった。
 同時にトイレ使用マナー教育もなされた。(まだトイレットペーパー常備までには至らないが)
地下鉄も開通し、バス網も充実し通勤地獄からも解放されてきた。
緑化運動にも力を入れ緑地帯は10倍増となった。
海外からの賓客に、「環境に優しい美しい大都市」というイメージを見せたかったのであろうが、半分か1/4は成功したものと思われる。

次の大きな節目は、2008年北京オリンピックと2010年の上海万博である。
いずれも海外からの賓客だけでなく一般人も大量に迎えるつもりで、都市の大改造と再開発をはかった。
公共ビルや施設を作るため、土地を大量に強制収用し庶民を郊外へ郊外へと追い払い、その代わり通勤用の地下鉄網を世界一のレベルまで拡げた。
余談だが、
2008年から「物権法」という日本でいうところの財産法が施行され、私有財産を国や公共の財産と同様に権利を保護されるようになった。
共産国中国の土地は国有であり、個人の所有権は無い。
しかし、使用権という権利は有り、所有権と変わりなく売買できる。
これがべらぼうに上がっており、東京の所有権よりも高いのが現状である。
しかし、北京も上海もその施行前に土地の強制収用をしており、問題なく大量の敷地を確保している。

過去の大きな節目ごとに近代都市化は確実に図られ鮮やかに成長が見られる。
しかし、残念ながら市民の意識はそれについて行っていなかった。
北京オリンピックや上海万博でのマナーのひどさは日本ではご承知の通り。
もっとも上海人に言わせると「マナーの悪いのは田舎から来たお上りさん」だというが、どっちもどっちだ。
施設などハードに人(ソフト)がついていってないのが現状だろう。

加えて、高度成長の恩典で、マイカーやバイクなどが急激に普及してきた。
マイカーを持てばそれで通勤したくなるのは一昔前の日本と同じ。朝夕の交通渋滞は目を覆うばかり。

この対策として行われたのが今年の前記「交通大整治」。
今ではややマンネリ化しておりレベルが落ちてはいるそうだが、元の状態に比べればマシにはなっている。

まあ上海の躾やマナーが変わるには、百年かかることを覚悟すべきでしょうが、
「私は注意しました」
「わが署は注意書きを掲示しました」
「わが都市はポスターの予算を増額しました」
で終わらせて、何の効果も出していない「どこか」よりかはマシでしょう。

さて、今年も後数日となりました。
心残りのないよう、しっかりと遊び、有効に過ごして善き新年をお迎えください。

その前にメリークリスマスですね。

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