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上海レポート10月号(月が見えた)

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┃◆┃(公社)いわき産学官ネットワーク協会News  2015.11.07       
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┃  「中国への企業進出セミナー」でお馴染みの
┃  佐藤忠幸氏から『上海レポート』が届きましたのでお知らせいたします。

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 現在、中国は上海に事務所を構え、
中国での会社設立・販路拡大等を支援している、
(公社)いわき産学官ネットワーク協会アドバイザーの佐藤忠幸氏から
「上海レポート」10月号をお届けいたします。

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◇上海レポート10月号(月が見えた)◇

すっかり秋めいて来ました。
と言いたい時季ですが、こちらは暑いですねー。
昼間は少し歩くと汗ビッショリです。
各社事務所のほとんどがエアコンガンガン。
しかし、朝夕は秋らしくなるので衣替えをいつにするか悩んでいます。

そんな上海の初秋風景を報告します。

最近、夜の空を見上げると月が綺麗に見える日があることに気がついた。
以前の上海は、月も星も一切見えなかった。毎晩曇天なのである。
正確に言うと曇天ではない。
雲が無くても、空気が汚く"空が見えない"だけである。
年に数回の長期連休で人気が少なくなった数日間だけ月が見えたものである。
だから中国の夜とはそういうものだと割切り一切空は見なかったのだが、最近になっ
て普通の日でも時々月が見えるようになったと喜んでいる。

しかし、10年ぐらい前に雲南省や貴州省など地方の少数民族部落に行ったら「満天の
星!!」
敦煌など砂漠の中の都市でも、昼間は砂塵で何も見えなくても夜になれば天の川や流
れ星もバッチリ見えた。
中国で織姫と彦星の七夕伝説が生まれたのも当然だと思ったものである。

その後天津へ行ったら「今日は晴れだよ」と言われても何も見えない。
昼間でも同じこと。
天津の「晴れ」は、上海では「曇り」、日本では「濃霧と空気汚染で外出禁止」
もっとも、この半年間行ってないので今の天津は分からない。
でもあの爆発事件以降色々と粛清され、環境保護についても厳しくなったようなの
で、空気も少しは綺麗になったかなーと期待している。

上海は、中国一の大都市だが2006年の粛清以降、中国一厳しい市政府となったように
思う。
自動車のガソリンも他都市よりも高価な排気ガスの比較的少ないものを買わせられ
る。
とは言っても日本のそれには比べようもない基準だが、値段だけは日本よりも高く
なった。
工場も次から次に郊外へ追い出された。

市内への自動車の乗入れ規制も大変厳しくなった。
まず、朝夕のラッシュアワーは上海NO以外の自動車は市内の高速道路を走れなくなっ
た。
最近では乗入れ禁止時間が朝夕それぞれ3時間に延長された。

余談だが、この狙いは空気汚染防止以外にも色々ある。
交通渋滞の緩和があることは当然だが上海市の収入確保もその一つである。
自動車のNOプレートが無い車は走ってはいけないのは日本と同じ。
しかし、そのプレートの貰い方は中国では統一されてなく地域によって異なる。
上海市は、かつては入札制であった。
あまりにも高額になったため数年前からおよそ150万円に価格を固定して抽選制に
なった。
べらぼうに高いなーと思うでしょう。しかし、闇相場はプラス100万円。
上海市では、高級車が買えるお金でやっとNOプレートを入手できるというわけ。

しかし、数万円でNOプレートを入手できる地域もある。
斡旋する業者もあり、納税や車検手続きも代行してくれる。
当然そこに殺到されたら困るので上海市も考えた。
上海市以外のNOプレートを付けた自動車の締出しを図ってきたというわけ。
運送業者など業務用自動車はどうなるのかと心配したら、そこはもっと厳しいことに
なっていた。

皆さんが、上海に来ても殆どの方は市内中心部を巡っているだけであるが、今度来ら
れたら走っている自動車に注目してもらいたい。
トラックなど貨物自動車は見かけないだろう。
市内中心部は、深夜以外貨物自動車は乗入れ禁止である。

何処からが貨物自動車かどうかは日本でいうところの陸運局車検場が決めている。
「これはトラックだ」とお役人が認定したら荷台に赤白のテープを貼らせられる。
高さが約5cm、幅が約20cmで、右半分が白、左半分が赤というテープを15cm間隔ぐら
いにぐるりと目立つように貼らせる。
荷台の後部と左右にぐるりと貼り、後ろと左右に走っている他の自動車と警察に目立
つようにしているのである。
そうやって乗入れ規制を守らせて少しでも自動車公害を減らさせているのである。

またまた余談だが、その赤白のテープについて。
このテープは相当高い品質を要求される。
車検期間の1年間、暑さ寒さと風雨そして直射日光にさらされ、しかも色々な衝撃が
加えられる中を耐えなければならない。
だから高価であろうが技術力の無い会社では作れない。
数年前までは「3M」が独占していた。
さすがに「世界の3M」だと感心し、早く日系テープメーカーも売り込めよと願った
もの。
ところが、最近見るテープの大部分が「3N」であることを発見した。
「M」と「N」の違いはテープを仔細に見ないと見分けられない。
自分は中国では自動車運転しない。
いつも同乗させて貰っているだけであり、車内では暇人だから郊外に出かけた時に発
見した。

「3N」とはインチキくさいブランド名だが、どういう人がそれを買うのだろうか?
ある人にそれを聞いたところ驚くお答え。
「ここは、中国だよ!」
「そのテープは個人では選択権は無い。車検場が決めた業者で車検場が決めたテープ
を貼られる」
車検場の新たな収入源となったわけである。
綱紀粛正の対象になりそうだが・・・・。
当面、日系企業の入り込める余地はなさそうだ。

本題に戻そう。
そんなことから少しは空気が綺麗になったようだ。
その代わり物価が益々上がった。
元高もそれに拍車をかけている。

何れにしても、例え週に1日でも月が見えるということは凄い改善である。
次は星が見えるようになってもらいたいものだ。

しかし、その煽りを食っているのが食料品であり、それを使うレストランである。
人件費に加えて運送費や肥料の高騰の中で、食品公害防止の世論は凄まじくどうして
も高いものになる。

アパート周辺には安ホテルが5軒も有ることは既報のとおり。
安ホテルだから食事は全て外。
当然、周辺のレストランは外国人の私が行くには気が引ける大衆店ばかり。

アパート正門の右のレストランは他と違って本当のレストラン。
"本当の"と言う意味は外国人でも金持ちでも行ける店ということ。
しかし、1年以上続いた店は記憶にない。
ほとんどが短期間で閉めている。
駅からも離れており有名商店街でもないからである。

この店については、前号にて次の報告をした。
『現在内装工事中の店は、過去の店とちょっと様子が違う。
内装中と書いたが、外装も変えている。―中略―
エアコン工事も終りいつでも開業できるはずだが店員はゼロ。
訓練開始も未だまだであり、この分だと10月に開業できるかどうかも疑問。』

しかし、9月末から2週間帰国し10月の国慶節休み明けに戻っても未だ変わりない。
9月は、実際には店員が少し居て床磨きなどをしていた。
それが全く居なくなり、9月にはなかった求人の大きな貼紙が有った。
9月にも求人貼紙は有ったが、職種はサービス担当だけであった。
今貼ってあるのは、コックや会計を含めた全種類の大量の求人数の広告である。
店は前面が全てガラス張りのため、中はよく見える。
店内はガランとし、飾り付けてあった家具調度品はホコリまみれ、明らかにオーナー
交代だ。

食料品の高騰で、オーナーが投げ出したのだろう。
この分だと年内に開業できるかどうかも怪しいものだ。

「中国人オーナーは諦めが早過ぎる」というが、逆の見方をすれば"駄目だ"と思っ
た時の切換えが早いということです。
無駄な投資を最小限に止め、巨額な負債を抱える前に決断している訳です。
一度決めたら執念深く頑張り続ける人とどちらがよいのかな?
まあ、中間が良いでしょうね。

しかし、庶民はどうなるのかなー。
食い物の恨みは大きいですよ。

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 佐藤忠幸/Sato Tadayuki 
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