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2015年8月 アーカイブ

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┃◆┃(公社)いわき産学官ネットワーク協会News  2015.08.29       
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┃  「中国への企業進出セミナー」でお馴染みの
┃  佐藤忠幸氏から『上海レポート』が届きましたのでお知らせいたします。

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 現在、中国は上海に事務所を構え、
中国での会社設立・販路拡大等を支援している、
(公社)いわき産学官ネットワーク協会アドバイザーの佐藤忠幸氏から
「上海レポート」8月号をお届けいたします。

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◇上海レポート8月号(政府の2つの顔)◇

残暑お見舞い申し上げます。
とはいうものの、上海は連日30℃以下ですっかり涼しくなってきました。
実はお盆前まで日本で過ごしたのですが暑くてまいりました。
日本でお盆を過ごすと、どこも人が多いのと何でも高くなるのを避けてお墓参り
や、各種OB会をセットしてもらっていました。
上海に戻って上海人に陽気を聞いたら、私が上海に戻ったら涼しくなったそうです。
よかった!
自分としても涼しい方がよいですが「佐藤が来たら過ごしやすくなった」
と云われるのはもっと嬉しいですね。

そんな残暑のなかの、上海における「大衆を掴む政府活動」風景を報告します。

先日、アパートのドアをノックする音で目を覚まし(そんなに寝坊ではダメだね)、
何ごとかとドアから首を出したら、3人の中年男性が一生懸命何かを訴えている。
その内に日本人だと分かると、プリントを1枚くれて読めと言っている(ようだ)。
何となく主旨が分かったので差し出された受取り書類にサインし、帰した。

後でじっくりと読んだら、アパート団地自治会役員が人民政府の指導のもとに
台風シーズンを前にしての各種注意事項が丁寧に書かれていた。
例えば下記である。
1、ベランダや屋上の器物は、ネジの緩みや破損などで落下させないように。
2、家中のアルミサッシ窓とベランダガラスはきちんと閉まるか。
3、窓のレールに磨損はないか。
4、ベランダや外壁塗料にカビはないか、剥がれていないか。
5、壁に付けているエアコンのネジ緩みはないか、さびていないか。
6、空調外置き器具およびカバーのネジは締まっているか、破損や錆は大丈夫か。
7、衛星アンテナー・サンルーム・ベランダの物干し台や花、屋外の器物の整理や
固定、自動車や自転車の管理など、詳細に注意事項が書かれていた。
更に避難通路や消防通路物を置くなとも書かれていた。
自治会役員さん、本当にご苦労様!
上記の意味が直ぐに分かったら、彼らに点検をしてもらいたかったが後の祭り。

そういえば、最近毎月のように区や町から何かの公報が配られている。
パンフレットと一緒にグッズのプレゼントもある。
7月に配られたものは、上海市健康促進委員会および上海市人民政府から贈呈の
「上海市民食品安全知識読本」という分厚いパンフレットと「健康握りリング」である。
夏に向かって、食中毒から如何に身を守るか、健康を維持するかを懇切丁寧に書き、
しかも室内でエアコンにあたりながらでも出来る握り運動のプラスティックリングまで
頂いた。中国では税金も払ってないのに申し訳ないことだ。

日本でも県、市、区それぞれから毎月公報が配られるが、郵便受けに他のチラシと
一緒に入っているだけで、あり難みが沸かない。
それは、豊かな日本それも横浜市だからかも知れない。

豊かになったと言われる中国上海でも未だまだ日本には遠く及ばない。
日本では、中国人は外国に行って莫買いもしており、億ションの数軒も持っていると
いう報道もあるが、それはほんの一部の上流社会だけの現象である。

大多数の人は食うには困らなくなったというだけ。
すなわち「マズロー(Maslow)の欲求五段階説」でいうところの、第一段階「生理的欲求」
を満たしつつあるのが現代中国である。
しかし、上海など大都会では多くの人が第三段階にまで上がっており前記の政府公報
の意義があるのであろう。
ちなみに、マズローが言う「欲求五段階」を簡単に表すと下記である。
第一段階 生理的欲求(生命、衣食住、など人間としての最低限を保つ)
第二段階 安全の欲求(生理的欲求阻害から、危険から守る)
第三段階 帰属・愛情の欲求(社会生活を円満にしたい、愛し合いたい)
第四段階 自我の欲求・尊厳の欲求(自分の個性をのばし認めてもらいたい)
第五段階 自己実現の欲求(能力や個性を発揮し、各種の実現をしたい)

現代中国でも、餓死の心配がなくなりよかった!という第一段階が圧倒的な人口であり、
第五段階まで登りつめている人は数%しかいない。
しかし、その数%が政治と経済を担っているのである。
それなのに、中国政府の世界制覇しそうな雰囲気はどうなんだ?

日本と根本的に違うことは、極端な格差社会であること。
国土面積も広いが耕作できる土地は物凄く少ない。
そして日本の10倍以上の人口である。農民も多過ぎる。
したがって、農民一人当たりの耕作面積は日本の1/3ぐらいしかない。
そして何よりも困ることは、国民全体が豊かになったら食料もエネルギーも全く足りなくなる。
一説では、全中国人が日本人並みの生活をしたら、地球上の全てのそれを占有しても
不足するだろうと云われている。

だから、
大胆で強引な手を打たざるを得なく、一党独裁政権もやむなし。
何処かに仮想敵国も必要だ。
少々の外交摩擦も仕方無し。島の一つや二つ増やして文句があるかと言いたい。
と多くの人は認めている(諦めているだけかな)。

しかし、それだけでは国民は付いてこないなとも考えているようで、自治体からの
丁寧な公報が頻繁に出るようになったのだろうと思う。
市民の安全・健康に関わる公報やグッズのプレゼントは、つい最近になってからの事である。
この優しさと、厳しい顔を見せる政府首脳部が同じ人とは思えない。
だから中国ではクーデターが起きないのであろう。

中国政府の姿勢を、日本も見習うべきである。
もっと見習うべきなのは中国にある日系企業である。

日本に留学し、日本企業で学んだ中国人経営者の大部分が中国で成功している。
日本で学ばなくても、日本企業に学びその良いところを取り入れた中国企業の
全てが成功している。

彼らが最も学んだことは、社員の躾(しつけ)の良さ、厳しさである。
そのことの重要性を最も知っているはずの日本人はこれを軽視している。
日系企業の多くは社長はじめ幹部の大半を日本人が占めている。
この日本人が躾の大切さを分かっていない。

厳しい躾の出来ない言い訳は次。
・厳しいことを言ったら反発する社員が出るので言えない。
・辞められたら困るので厳しく言えない。

正しいことを言って反発しても無視すれば良い。
しつこいようなら配置転換か格下げすればよい。
そうすれば辞めていく。
辞められたら本当に困る者がどれだけいるのか?
そんな反発者が辞めても、他の大部分の社員は喜ぶはずである。
「社長さんよく言ったよ」とね。

もっとも、普段は優しく尊敬される社長さんでなければダメですがね。
厳しさと優しさの両面を持たなければ経営はムリですね。

なお、9月16日午後に蘇州で海外職業訓練協会(OVTA)主催、厚生労働省の後援
を得て下記の講演を行ないます。

「中国赴任者教育を受講されなかった方のための講座②」
☆テーマ:中国ではコンプライアンス重視で経営しよう 
☆講師 (OVTA国際アドバイザー)
王 穏     開澤法律事務所 パートナー弁護士、
佐藤 忠幸  佐藤中国経営研究所 代表 
詳細とお申込みは下記をご覧ください。
 ┗ http://www.sh-hra.cn/seminar/20150916.html

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 佐藤忠幸/Sato Tadayuki 
 E-Mail: tada-sato@mvb.biglobe.ne.jp
 HR研究会HP:http://www.sh-hra.cn/
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