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上海レポート7月号

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┃◆┃(公社)いわき産学官ネットワーク協会News  2014.07.27       
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┃  「中国への企業進出セミナー」でお馴染みの
┃  佐藤忠幸氏から『上海レポート』が届きましたのでお知らせいたします。

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 現在、中国は上海に事務所を構え、
中国での会社設立・販路拡大等を支援している、
(公社)いわき産学官ネットワーク協会アドバイザーの佐藤忠幸氏から
「上海レポート」7月号をお届けいたします。

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◇上海レポート7月号(色々中国)◇

連日35度と暑い日が続いています。
日中関係も怪しく熱くなってきました。
特に今週は、日清戦争(中国では甲午戦争という)開戦120周年記念を7月25日に迎えるためか、中国メディアと軍は異様な雰囲気を感じますが民間レベルではいたって穏やかでありがたいことです。
この数ヶ月は、社員研修委託が3社も重なっています。その合間をぬってマッサージや漢方医、そして床屋や買い物に行ったりと忙しい毎日を過ごさせていただいております。
この忙しさも今月で一段落しますが、忙しさのピークが真夏だったとは失敗ですね。
そんな中国の真夏の話題を報告します。

【中国は寄せ集め大国だ】
最近毎月訪問する3社はいずれも日系企業だが全て場所が違う。
一社は上海、次は江蘇省、そして天津市である。同じ漢民族でありながらこれほど性格が違うかと驚く。

上海人は、何でもしゃしゃり出て俺が俺がという感じである。出来るかどうかは別としてとにかく自信家ばかりである。
競争が激しく、そうしないと生き残れないのかもしれない。

江蘇省(蘇州の様な大都市は除く)の人間は、言われないとやらない。
それも何回も何回も言って初めてやるのである。しかし、やれば出来る。
だったら何故?と思いたくなる。
働く必要性が少ないと見えて、勤労意欲も改善意欲も小さい。

天津人は、口先だけ。
言うことと行動は全く違うのである。注意したり指示したりすると、直ぐに分かったと言うがやらない。
分かっているなら言われなくてもやれば良さそうなものだがやらない。言われても中々やらない。
楽な方向に逃げ込んでしまうのだろう。
最も困る人種である。

これらの比較は、自分自身がお会いした数百人だけからの感想である。
数百人で数千万人を語ってはいけないと思うが、あまりにもそれが顕著であり相違が大きいのでその様に思ってしまう。

これらは何れも漢民族だと書いたが、昔は違う。
大昔は、黄河流域の北方のみが中国であり漢民族であった。
今の江蘇省や浙江省、上海は、呉族や越族であり異国である。
当然広東省など南方は完全に異国である。
近世では、清王朝を作ったのは東北地方を中心とした満州族(古くは女真族)であり、国土は明時代の3倍にも広げ、中国史上最大の国土にしたである。
その後の満州族は全国に散らばり、東北では少数民族となってしまったが、チャイナドレスその他今残る中国文化の多くは満州族の文化である。
その時代に清に加わった他の民族は更に大きく異なる。

現在55ある少数民族の中には中国語も話せないし読めない者もたくさん居る。
広西壮族自治区の三江侗(トン)族村を訪れた時は、日本語⇔中国語、中国語⇔侗族語と2人の通訳兼ガイドを雇ったものである。
とにかく、言葉も文字も宗教も思想も服装や食べ物など全てに異なる。そして最も異なるのが所得である。
これらを数十年の短期間で同化させるべくかなり無理をしているようだ。
そのまま進めるとその民族が消失してしまうという恐れすらある。かつての日本がアイヌを滅ぼしかけたように。
とにかく、統一国家でいられることが不思議に思えるほどの国である。

中国政府は、ソビエト連邦が崩壊し分裂したのを反面教師としている。
1989年の天安門事件をきっかけにソ連とは違う方向に走り出したのが現代中国である。
共産主義は崩壊したが、共産党一党独裁は残すという離れ業をしたのである。
市場経済という名の資本主義国家に生まれ変わったが、共産党一党独裁政権をしっかりと固め、国家主席は、党と政治と軍隊を握ったのである。
非常に大きな権力集中であり、これなくして分裂は避けられないと思っているようだ。
だから三権(司法、立法、行政)分立も中国式であり、自由も民主主義も日本や欧米のそれではなく「共産党のよき指導下」にあると中国政府は公表している。

前記のように、共産党という名前は残っているが、現状は共産主義ではなくなった。
したがって財産法で私有財産を保護し、労働契約法で労働者の権利を守っている(ことになっている)。
しかし、法治よりも人治の性格が強いため、法規法律は有名無実化しているものがたくさんあり国家に対する信頼と忠誠は薄い。
その上で、多民族を抱えてその不満や不信を完全に抑えきっているのは確かである。

一党独裁政権でなくなったら、ソ連がロシアその他の国に分裂したのと同じことになる危険性がある。
どちらがよいのかは、ここでは論評しない。
とにかく国民の目をそこ以外に振り向けることに躍起となっている。
因みに、今週は空軍が猛烈な軍事演習をしている。
今週の25日が冒頭に書いた日清戦争開戦記念日だからであろう。

21日に天津へ行こうと、10時40分発の予定で空港へ9時前に行ったが、他の便も含めて午前中の便は全面的に遅延し、出発したのは2時間遅れの12時半であった。
事情を聞けば「今日は軍事演習だよ」とのこと。
軍事演習で飛行機が遅れたのはこれで何回目かなー。
私は、「またか!!」と、心の中で怒ったが不思議なことに中国人は誰も怒っていなかった。
愛国心かな?
しかし、逆に日本ではこの緊張感がなさ過ぎるのではと思う。
「国を愛せ!」なんてことは言わないが日本が今どう進もうとしているのか、外国との関係がどうなっているのか少しは関心をもち、守るべきことは守って欲しいものだ。
防空壕を作っている人や自治体はどれだけあるのだろうか?
「大丈夫です、密かにちゃんと作ってありますから」と政府に期待しては駄目かな?

脱線したが、日清戦争は、中国にとって屈辱的な敗北を喫した戦争である。
それまで宗主であった朝鮮を開放し、遼東半島と台湾そして多額な賠償金まで日本に取られたのである。
遼東半島は西欧の三国干渉で戻したが、これをきっかけに各都市が西欧列強の租界地になってしまった。三等国家を自他ともに認めざるを得なかった屈辱の戦争であり、これを国民に思い出させようとしているのであろう。

21日付の機内で見た新聞は、タブロイド版24ページの内11ページがその関連記事であった。
「甲午再祭 不安倍増」が大タイトルであり、11ページ全てに「不安倍増」が大書されている。
甲午とは中日甲午戦争、すなわち日清戦争であり、それが再度起こる不安が増したということである。
安倍総理の名字を真ん中に取り入れ『不安 倍増』とは、うまいタイトルを考えたものだ。
その記事によると「安倍総理出身の山口県から総理が8人も出ているが、右翼でないのは菅直人氏だけだ、皆右翼だから気をつけろ」だそうだ。

【お気に入り床屋】
話題はがらりと変わって優しい話題をひとつ。
先週いつもの床屋へ行ったら、暫くお休みだった奥さんが赤ちゃんを連れて店番のお手伝いをしていた。
無事に出産したとのこと。
以前は奥さんが洗髪してくれたが、最近は若い男性が洗ってくれる。やはり男性の洗髪は下手だ。
そして、洗髪が終わったら大将に頼んで私の散髪にかかった。
この青年は半年ぐらい前から助手で入店したが、当初は彼が私の散髪をしたいと大将に何度言っても駄目と言われていたが、先月あたりからやっと私の散髪が出来るようになり張り切っている。

しかし、大将はまだまだお気に召さない様子で、もう一度全てに手を入れてくれる。おかげで偉く短いヘヤースタイルになってしまった。
大将の職人魂というか誇りには敬服する。絶対に、中途半端状態では(特に日本人の親爺を)帰したくないという気持ちが伝わってくる。
この大将(とは言っても初めての子供が出来たばかりの30代後半の青年だが)は、私とは「座れ」と「終わった」という以外には口を利いたことが無いし会話が無い。
もちろん他のことを話されても通じないが、何故か以心伝心でやってもらっている。ヘヤースタイルは全てにお任せである。それでいて決して手を抜かない。

洗髪と散髪料金は、数ヶ月前から1元値上げして26元になったが、私は30元渡し(ささやかではあるが)お釣りはチップとしてあげている。
そのようなよい気分にさせてくれる床屋は日本でもそうそうはない。
嬉しくなってしまったので、つい報告させていただいた。

都市によって性格がずいぶん違うなーという感想だけのつもりが、ちょっと筆が滑り過ぎました。
こんな文章を送って大丈夫かなー。
夏の話題にしては、暑過ぎますね。

お身体お大事に夏を乗り切ってください。

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 佐藤忠幸/Sato Tadayuki
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