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┃◆┃(社)いわき産学官ネットワーク協会News 2011.08.17
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┃ 「中国への企業進出セミナー」でお馴染みの
┃ 佐藤忠幸氏から『上海レポート』が届きましたのでお知らせいたします。
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現在、中国は上海に事務所を構え、
中国での会社設立・販路拡大等を支援している、
いわき市産学官連携アドバイザーの佐藤忠幸氏から
「上海レポート」8月号をお届けいたします。
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◇上海レポート8月号(新幹線事故)◇
お盆も終わり、残暑お見舞いという時季となりましたが、暑いですね!
連日35℃を超しています。
暑い中で、中国では大デモや大事故など、くそ暑い事件が連日起きているのは御承知
の通りです。
そんな中から、7月の新幹線事故の、その後を報告します。
7月の新幹線追突脱線事故の報道は、日本の方が多いようだ。
鬼の首を取ったように、あ~でもない、こ~でもないと書いている。
しかし、その主な内容は中国の報道どおり。
中国が報道しなければ報道しないのか!と言いたくなる。
これだけ大きな事故だと、さすがの中国も隠し通せない。
いきなり脱線したが、あれは中国では新幹線とは言わず、「動車」という。
中国の鉄道は、在来線の大部分も広軌であり、日本の新幹線と同じ軌道幅である。
故に、日本の新幹線を輸入して走らせれば、新幹線と同じく高速で走らせることがで
きる。
とは言っても、レールのカーブや強度がそれでは持たないので、200Kmほどで走らせ
ていた。
数年してもう大丈夫だというので、250kmまでスピードアップしている。
これが動車であり、追突事故を起こしたものである。
これに対して、高速用に設計した専用軌道で走らせているのが新幹線である。
営業速度350Km前後で走らせている。
専用軌道であるので安全だという前宣伝をし、外国にもその技術を売り込んでいるの
は御承知のとおり。
特に、上海―北京間は、中国の看板路線として前売り券は完売だった。
競争相手は飛行機だとCA(旧称、スッチー)に対抗し、乗務員も洒落た制服の美人を
揃え、挨拶や笑顔の猛特訓をしていた。
しかし、開通して1ヶ月ちょっとで落雷で何回も停止し、クーラーなしで車内に数時
間も閉じ込められても何の説明もなし、上海駅に深夜に着いても、そこからの交通手
段はないなどで、クレーム続出。
もっとも、数回目の落雷遅延時にはバスを配車し、地下鉄も終電を伸ばした。
しかし、自然災害だと言い張って謝らず、払い戻しもしない。
中国のサービスは、美人の(形だけの)笑顔だけ。
安心、安全、正確運行ということは眼中にない。
車両の技術は買っても、ソフトは買わない。
これでは、どだい最初から無理な話だね。
(売る方も売る方だが)
競争相手が飛行機と記したが、私も天津に行く時はどうしようかと迷った。
上海の虹橋飛行場も新幹線始発駅も我が家から近いので、飛行機の方が早そうであ
る。
しかし、飛行機は搭乗の1時間半前には行く必要があり、遅れることも多く、家から
お客様までの時間は新幹線とあまり変わらない。値段も高い。
だが、新幹線は乗ったことはない。
中国知人のいろいろな話を聞く都度、乗る気がしなくなったからである。
鉄道技術員の話:「家族には絶対乗るなと言ってある」
在来線27年のベテラン運転手の話:「新幹線運転手に任命されたが断固拒否した」
上海―北京の新幹線が走り始めたら、天津行きの飛行機は、急に正確運行となり、値
引きもした。
機内食もよくなりCAの笑顔もよくなった。
しかし、あの事故以降は、再び元の中国特有の飛行機となったのは言うまでもない。
1時間遅れるのは当たり前。
特に天津から上海への最終便(20時50分発)は、毎回数時間遅れる。
CAに理由を聞いたら、厳しい運行スケジュールだった。
天津に来る前に、上海―アモイ―上海と往復してから、上海―天津―上海と往復する
のである。
7月のこと、天津空港で2時間も待った最終便が到着した。
客は降りたが乗務員は降りない。そのまま、上海へとんぼ返りのようだ。
離陸前の機体点検を見ていたら、懐中電灯で翼や車輪を眺めるだけで終わり。
大丈夫かな?
そうこうする内に、直ぐに登場開始。機内の清掃はしたのかな?
搭乗したら、CAは、ひどくくたびれた顔をしている。
毎回遅れるせいか、客も40人しか乗っていない。
機内サービスはお茶一杯だけ、それも若いCAが2人働いているだけ、先輩CAは寝てい
るようだ。
とうとうこの便は、8月からなくなってしまった。
スケジュールが無理だよ!
新幹線および動車の話に戻そう。
あの事故調査は、当初鉄道局と検査院との合同だったが、鉄道局は外された。
幹部3人が首になったとか。今後も多数処分されることだろう。
そして、車両の一斉検査が始まり、すでに2車両が返品された。
ついに、今日8月16日から営業スピードを落とした。
動車は、250Kmを200Kmに、新幹線は、350Kmを300Kmに落した。
しかし、料金は5%安くしただけ。
計算が合わないな~。
この事故で、中国の建築事情を思い出した。
中国には、日本のようなゼネコンはない。
設計、土木、建築、内装、ユティリティ、など分業である。
それを窓口のある会社が一括して受注し、各社ばらばらビ工事をするのである。
見積もりと納期設定は、すべてベストの条件で出してくる。リスクは一切見込まな
い。
したがって、日系ゼネコンより必ず安い。
しかし、セメントが上がった、労働者賃金が上がった、鋼材が上がったと必ず値上げ
要求がある。納期では、全部晴れの前提の見積もりであるから、雨が降った、材料が
遅れた等々、遅延の理由はいくらでもあり、1ヶ月遅延ならよい方である。
それは彼らに言わせれば遅延とは言わない。正常な納期である。
工事品質も危ないので、施工主の検査員が張り付かなくてはならない。
この、検査員が買収されたらお終い。
(日系企業の多くは目先の安さで中国系建築会社に発注している、困ったものだ)
それが現状なのに、新幹線は初期に設定した納期と予算どおりに完工させた。
異常なことである。何か無理をしているはずである。
それは、不正工事と手抜き工事しかあり得ない。
前記の、技術者や運転手の言った意味が分かるような気がする。
これで、外国への新幹線売り込みは日本が有利になったとか、しかし、原発事故の後
処理を見ていると安心はしていられないな~。
政府の計画達成度第一の中国と、話し合い第一の日本、どちらがよいのか?
どちらも、国民は放っておかれているのは確かです。
この中間でやって欲しいものですね。
リーダーシップだけは、中国を見習って欲しいな~。
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佐藤忠幸/Tadayuki Sato
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